S&P500先物、長大陰線の下落

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今週の振り返り

今週は高値・安値切り下げでしたが下落で終了しました。前半は問題なく小幅な上昇を続け12月6日の最高値まであと少しのところまで登っていました。しかし、12月20日(木)から雰囲気が変わり週末引けまで下落しました。

12月20日(木)にウォルマートの見通しが弱く悲観的だったこと、12月21日(金)に発表されたPMIサービス業が不調を示す50割れの弱さ、中古住宅販売件数が4か月ぶりの減少と、個人消費が悪化してきたのではないか?との懸念が生まれています。トランプ大統領の関税政策は不透明でインフレ再燃が懸念されており、個人消費にネガティブに影響している可能性があるのです。

12月20日(木)から下落を始め、12月21日(金)には長大陰線の下落が起きました。個人消費が多くを占める米国経済で、個人消費が落ち込むとなればこれまでの「経済成長が好調」ストーリーが崩れかねないのです。12月20日から12月21日の発表で景気減速や景気後退が決まるわけではなく今後のデータを確認する必要がありますが、市場はすでに高水準な株価の現状に対して景気減速を先行して織り込んで売り圧力が働いたのだと想像します。

チャートでは12月21日(金)の下落で75日出来高加重移動平均線とフィボナッチ61.8%を下回りました。先週のサポート安値(白色の丸印)に急接近しています。

また、私が見ている特殊設定のボリンジャーバンド(チャート外)では-2σに迫っており、ボリンジャーバンドは収束から拡大に切り替わってボラティリティが増大し始めています。-2σに到達後、反発の可能性もある一方で、トレンドフォロー型の下落が続くリスクも残りますね。週末終値の6,029の水準は出来高が薄い価格帯でサポートになりにくく、下落してもおかしくはない状況です。

総合すると、先行した売りは弱含みでまだ下げる余地は残っているため重力がかかっていると見えます。長大陰線で下げたので短期的にリバウンドする可能性もありますが、週末時点では上値を更新していく上昇トレンドにすぐ戻れる環境下ではなさそうです。

鍵を握るのは次週のNVDAの決算発表です。生成AIが牽引する相場が続いていた2024年でしたが、最近ではDeepSeekショックでNVDAは上昇継続できず横ばい傾向です。中心的存在であるNVDAの決算如何で指数株価の方向感も左右される局面に来ています。ケチがつく決算内容があれば指数下落に拍車がかかり、今の不透明な空気を打破できるほどのポジティブサプライズがあれば、指数は上昇トレンドに戻す可能性もあるのです。

NVDAのジェンスン・フアンCEOがネガティブサプライズを許容しないのでは?と想像すると、ポジティブな材料を何か持ってくるような期待値もありますよね。

次週のシナリオ
①上昇する場合

21日出来高加重移動平均線を上抜けて反発するなら、もう一度最高値6,184.5を超えを目指し、6,200まで登ることに期待したい。

②下落する場合

白色の丸印を下抜けて下落するなら、ダブルトップ完成となる5,935.5が意識されます。ここを下回るか、反発して戻すかを確認したい。

5,935.5を下抜けると、次は黄色のボックスゾーン(上段)が次の狙い目です。このボックスゾーンは出来高が多い価格帯で、2月19日(水)の高値から5.5%下落ラインともなります。200日出来高中移動平均線もボックスゾーンに接近してきているため、サポートされるかどうかを見守るところです。

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