ドル円が152円を越える条件を考察してみました

チャートは日足のローソク足がドル円とラインチャートが日米10年債の金利差です。

ドル円の相場展望として152円を越えずにピークアウトしていくと考えています。
ドル円が年初からここまで上昇してきた要因と、152円を越える条件を考えた際に、そろそろピークではないかと思ったからです。

日米10年債の金利差とドル円の相関性を見ると、だいたい同じように推移しています。
過去ドル円が152円付近を付けたときは日米金利差と過去2回連動していますが、現在は明らかに乖離しており、ドル円は過熱感があるかもしれません。

ただFedWatchでは去年末段階では、今年のFRBの利下げの織り込み回数が6回でした。
FOMCのドットプロットでは3回の予想にも関わらず、FedWatchでは米国経済の強さも加味されてか過度に織り込まれていましたが、年末のドル円は140円まで下がった展開でした。

この段階で大きく織り込まれた利下げを是正するのに、どのようにドル円に反映されるのか、当初ジリ下げの展開を予想していましたが、結果として10円近くの上昇となりました。
年初からのドル円の上昇背景には他に、石川県能登半島の地震や新NISA開始によるドル需要も影響はしているでしょうし、日銀の利上げ期待の後退、米CPIの下落が鈍化し始めてきたことも背景にあるかと思います。

そしてそれらが織り込まれた現在、152円を越えるような更なるドル円の上昇材料を考えてみると、米CPIが再度上昇し始め、FRBの利下げが更に後退もしくは利下げ回数が減る、もしくはもう一段階利上げを行う以外に思い当たるところが今のところありません。
アメリカのCPIの構成は多くを住宅関係が占めるのですが、住宅インフレもまだ高いですがそれでも下落途中にあります。
FedWatchの織り込みも年内利下げが4回まで下がってきたので、この動向がポイントになるのは言うまでもありませんが、更なる利下げの後退を織り込むには今のところ米CPIの上昇がポイントとなるのではないでしょうか。

FedWatchによると5月の据え置きが現在約63%ですが、仮に利下げがなくなった場合残り約36%がタカ派に織り込まれる形になりますが、それくらいのドル高では152円を越えないかなと考えています。

ただし、4月5月になってもCPIが3%台などのような下落の鈍化はまたその時にドル高の材料視はされるかと思いますが、現在においては3%台前半は6月利下げの織り込みが許容される範囲かと思います。
そのためここ1~2か月先のドル円は今がピークなのではないかと考えている次第です。



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